【小心者日記1】いのち
「きみは赤ちゃん」という川上未映子のエッセイをご存じだろうか。
子どもを身ごもり、お腹の中で育み、産んで育てるまでを綴っている。
綺麗ごとではすまされない、生命を預かることの苦しみ、葛藤、そして喜びが詰まっていて、笑いあり涙ありの素晴らしいエッセイだと思う。
のだが、
今回タイトルに挙げた「いのち」はまた別の話。
なんのことかというと、しらすである。
は?
し、ら、す。
↑生協のしらす、おいしいですよ~
私は昔から、しらすや海老など、個体をまるのまま頂く食べ物に対して恐怖というか、申し訳なさを感じていた。しらす丼や桜エビ丼などの丼ぶりの底にこびりついた一匹のしらす、海老…ひとつのいのち…無駄にしてはならぬ!!余さず頂くのじゃ!!
これと全く同じことをこのエッセイの中で著者が描写していて、
うわぁあ生まれて初めておんなじこと言ってる人いた!!と非常にうれしくなってしまった。赤ん坊に離乳食を与える時、もちろん相手は赤子なのでブーとかベーとかやるわけなのだが、いちいち「いのちが…いのちがぁ!」という気持ちになっていたそうな。
めっっちゃ気持ち分かります!!!
夫に言っても笑われるなんだけど、
でも勿体ないじゃん?ねぇ。そんな訳で、罪の意識を半分に減らすため、
しらすを半分くらいになるように刻んで娘に与えるのであった。
「君は赤ちゃん」、正直私は川上未映子の小説はあんまりでしたが、
このエッセイは面白いのでおすすめです!!